2017年9月、販売・サービス職として初めて(*)となる外国人技能実習生が、プリモグループから誕生しました。プリモ・ジャパンの台湾子会社に所属する、璞琳夢鑽石股份有限公司の楊雅如(ヤン・ヤジュ)さん。

楊さんは入社5年目。台北市のアイプリモ忠孝旗艦店やアイプリモ中山店に勤務し、商品知識はもちろん接客技術を磨くなどの前向きな努力を重ねてきました。今後は台湾にとどまらず中華圏全体での活躍を期待し、「日本基準での高い商品管理及び接客技術」や「グローバル視点でのマネジメント力」を1年間かけて身につけてもらうため、100人を超える台湾の社員の中から選出され、10月初旬に来日しました。

外国人技能実習制度とは「技能等の移転を通じて他国の経済発展を担う人財を育成することを目的とした国際貢献の一環」として定められたもので、従来は製造業や農業を中心に運用されてきました。しかし、一部で実習生に対する著しい人権侵害が横行するなどの問題も指摘され、2017年11月からは新たに技能実習の適正な実施を目指すための「技能実習法」が成立するなど、制度をとりまく環境は変化しています。このようななか、プリモ・ジャパンでは、同制度の原点である「人財育成」の使命に共感し、「マネジメント能力」「品質管理」「顧客志向/サービススキル」の3つの方針で独自の実習計画を策定。これまでわが国で前例の無い「販売・サービス職」での1年間の在留認定が実現しました。

 

 

来日後の楊さんは、日本語学校に通う傍ら、アイプリモ銀座本店で30名を超える社員に囲まれながら研修に勤しんでいます。私生活では、社内教育プログラムの一環である「プリモハウス」にて、日本人社員2名との共同生活を満喫中。楊さん本人だけでなく、多くの日本人社員にとっても、今回の取り組みを通じて「ダイバーシティ環境」の理解と実践につながっています。

 

「入社して間もない頃から、プリモカレッジと呼ばれる社内教育制度に親しんでいましたので、今回の技能実習生の話を聞き、すぐに“行きたい!”と感じました」と楊さん。

「まだ日本語があまり上手くないので、言葉の苦労は尽きません。仕事でも、プリモハウスでの生活においても、深いコミュニケーションまで到達できていないという焦りもあります。それでも、困った時は中国出身の社員にサポートしてもらったり、プリモハウスで日本料理と中華料理を作って異文化交流を楽しんだり、得難い経験を積ませてもらっています」

仕事においての気付きについて、楊さんは「チームが一丸となり、とても礼儀正しく仕事をしていると感じます。例えば“お願いします”、“失礼します”、“ありがとうございます”と常に声を掛け合い、開店前や閉店後のミーティングでは、個々の業務を振り返りながら、互いに感謝したり、ねぎらったりすることも多く、お客様おひとりおひとりのために、チームで働いていることを実感しています」

 

最後に、今後のキャリアプランについて楊さんに尋ねると、「入社して5年目という節目の年を、日本で働きながら迎えることができるのは本当に光栄です。1年という限られた期間ですが、日本式のサービスや、多くの人を束ねるリーダーシップ論を学び、しっかり台湾に持ち帰りたいと思います。将来は優秀な管理職を目指してプリモグループ全体に貢献できれば嬉しいです」と力強い言葉が返ってきました。

 

来日して2ヶ月。台湾にはない厳しい冬が近づきつつある東京で、楊さんは寒さを吹き飛ばすような笑顔を見せてくれました。新しい仲間に支えられつつ、一方で楊さんの前向きなパワーも、多くの日本人社員に新たな気付きと刺激と与えてくれそうです。

 

*ここで「初」とは、販売・サービス職において、当社が調査可能な範囲で前例が無いことを指し、東京入国管理局の公式発表ではありません。